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食卓を彩るニンジン色

2011/09/06

目に鮮やかなオレンジ色は、料理やジュースで、私たちの目を楽しませてくれます。

サブウェイニンジンのサイエンス

ニンジンが、この色をしているのはなぜでしょう?

じつは、オレンジ色だけでなく、さまざまな色をした品種があり、含まれる色素が少しずつ違います。その色の秘密を、光の性質とβ-カロテンという色素を例に解き明かしていきましょう。

太陽光(白色光)は、紫、青、緑、黄、赤......とさまざまな色(波長)の光からなっています。化学物質は、分子構造の違いによってそれぞれ決まった波長の光を吸収します。色素と呼ばれるいくつかの化合物は、...CH=CH-CH=CH...というように炭素(C)と水素(H)のセットがつながった構造をしています。二重結合が単結合をひとつ隔てて つながった「共役二重結合」を含んでおり、その数や分子全体のかたちによって、吸収する光の波長や量が変わります。ニンジンに多く含まれるβ-カロテンには、共役二重結合が11個あり、「青〜緑青色」の光を吸収して残りの光を反射します。この反射光が、私たちにはオレンジ色に見えるのです。

β-カロテンと同じくカロテノイド類に分類されるリコペンは、β-カロテンと同じく共役二重結合を11個持ちます。しかし、分子の両端が環状になっているβ-カロテンとは構造が少し違うため、「緑青~緑色」の光を吸収します。すると、これを含むニンジンは赤色に見えるのです。

また、紫色のブドウやブルーベリーなどに多く含まれているアントシアニンの一種、シアニジンに糖が結合した化合物を含むニンジンは、「緑色」の光を吸収するため、私たちには赤紫色に見えます。このように、それぞれ分子構造の異なる色素によって、鮮やかな色が見られるようになるのです。

食欲の秋、ニンジンで色とりどりの食卓をつくってみませんか?(文・安冨真央)